「痔悪化君、君一緒にサブレ川見物に行かないかい？」
炒飯を食いながらそんな事を聞いてくるのは、背広の似合う頼れるOSの2k君だ。
「サブレ川？一寸聞かぬ川だな」
「いや流れてる川ではなくてね、夜になると決まってサブレの大群が空を覆うように飛び交う場所があるそうで、その奇麗な事、まるで天の川のようなのでそう呼ばれているのさ」
「へえ、そりゃあどこだい？」「datにあるそうだ」「datかい、一寸遠いな」
「うん、だから今から行くんだ」「無理だ、店がある」
「もう切り上げてよかろう、どうせ客など来やしまい」「失敬な奴だ、俺は店は10時まで閉めん」
「頑固だな君、そんな調子じゃ女の子にもてないぜ」
「うるせえや、俺が頑固ならあんたは堅物だろう」
「や、心外だね、こう見えて私はなかなかお茶目だよ」「だれがお茶目だって？」
「なんだ信じないのか、ならば君、私がどんなにお茶目か一寸見してやろうじゃないか」
そう言って立ち上がった2k君は、左手に作った握り拳をブンブン振り回して、
「いぇー、あしぇきしぇき！いぇー、ろけんろー！」とか歌いだした。
なにがお茶目なもんか、それはただの狂人だ。