テーブルに着くと二本目を差し出してもらった男！
どうやら酌を交わせると思うと嬉しい男！スパイダーマン！
乾杯な男！　そして缶を傾ける、中身が半分程無くなるｽﾊﾟｲﾃﾞｨ…。
実に気分が良いスパイダーマン！
差し向かいには家主の顔がある男！
今、この瞬間に、じっと見つめてくれている視線！
ひょっとしたら、これは夢ではｽﾊﾟｲﾃﾞｨ？

気恥ずかしくなってきた、何か無難な話をしようと思う不器用な男！
そう、初めてスパイディの私服を買いに行った時！
あれはスパイディが来てから一週間も経っていない内の事だったかと思う男！
顔を赤くした「」が、好意的に翻訳すると、
その格好だと目のやり場に困るから普通の服を着てくれ、なんて頼んできたスパイダーマン！
今になって思えば、私を英雄ではなく居候として見ていたのだな、という事に気付いた男！
当時のスパイディは、そんな事も思いつきもしなかった男！

今でもただの居候ですかスパイダーマン！
この五年、という月日は家主と居候をどう変えたｽﾊﾟｲﾃﾞｨ？
お互い、相手に対する言葉遣いは変わった男！
最初はスパイディに敬語を使っていた「」も、今では気楽な口調で話し掛けてくれるスパイダーマン！
最初は家主にへり下っていた蜘蛛男も、今では失礼にならない敬語で接する事が出来てると…思う男！
お互いを結ぶ糸は短くなったｽﾊﾟｲﾃﾞｨ、それともただ粘着力が落ちてしまったｽﾊﾟｲﾃﾞｨ？
三本目はとっくに空になって、四本目も残りあと一口、と本来は下戸な男！
そもそも、「」は優しいのではなくて、ただ大人しいだけではｽﾊﾟｲﾃﾞｨ？
スパイディと言う英雄が有りながら、なんて言うつもりは無い男！　ただ外に恋人が居る訳でも無し、休日は家に引篭もり気味な「」！
以前映画に誘ってくれたっきり一緒に出かけた事も無いｽﾊﾟｲﾃﾞｨ、今日は今日で遅くまで帰ってこなくて心配かけるｽﾊﾟｲﾃﾞｨ、
帰ってきたら帰ってきたで服はとても汚れてる上に何処かで怪我をしてきたみたいで更に心配かけるｽﾊﾟｲﾃﾞｨ。
ああもう、糸噴いてきた男！

ついでにお腹も空いてきた、何か作ってしまえスパイダーマン！

ヒーローなのに･･･スパイディー･･･

ああ、俺の居候時代を思い出すぞ。
つか思い出させてくれるなよorz

スパイダーマン！