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二次元裏@ふたば
剥いてやった
週末の大通りを
白米が歩く
ご自慢の
無洗米を
水洗に
洗剤まで入れて丁寧に
その姿から白米は
忌み嫌われていた
炊き上げられるその体めがけて
むしろ望んでいた
味をつけられた
K(OME)吹いた
五穀には慣れていた
誰かを研いでやることなんて
煩わしくて
そんな米を炊き上げる
そんな米を炊きあげる若いネカマの俺
僕ら良く似てる
今晩は素敵なおコメさん 僕らよく似てる
こんばんは 素敵なお米さん
釜の中もがいて
必死に炊き上げて
必死に水吸って
五穀という名の逃げ道を
精選という名の逃げ道を
埋めてやった
炊かれた 炊かれた
生まれて初めての
籾まれて初めての
炊飯が 配膳が
まだ信じられなくて
どれだけ炊けたって
ライスフェチはついてきた
ひきこもりは付いて来た
うんめ〜〜!!ぇぇ〜ええ!!
それから米はネカマと
あぁ!!
ジパングじゃみんなに嫌われた
2度目の収穫を過ごす
ネカマは白米に名前をやった
農家はお米に銘柄をやった
「白き幸」コシヒカリ
白き幸 ホーリーライス
ネカマは米に具材をやった黒い(海の)幸「ごはんですよ」
彼の献立表は
白き幸、ホーリー米
ほとんど米尽くめ
ほとんど米づくめ
ほとんどごはんですよ
ほとんど米ずくし
白米もはじめのヘビロテに
白米も
ふっくらと炊かれた
炊きあがり答えた
がある日
白米も初めての茶碗にくっついて甘えたが
偏る生活に 倒れる名付け親
THE ALFEE
最後のおむすびを握ると彼は
最後の米を炊くと
彼は最後の茶碗に盛ると米にこういった
最後のすじ絵を描くと彼はこういった
「こてっちゃん こてっちゃん どんな米にも合う」
走って走って こいつに炊かれてくれ
米を見て飛び出した僕の
米を見て飛び出した
僕の帰りを待つ米どころ
発芽な玄米の飯など売れないが
それでもあんたは俺だけ炊いた
それでもアンタは俺だけ炊いた
そこらの白米で味も普通だが それでもあんたは俺だけ炊いた
カレーの降る山道を白米が走る
それゆえアンタは冷たくなった
それ故アンタは冷たくなった
想いは確かに受け取った
むずびは確かに受け取った
今は故きネカマとの約束を
今は故き親友との約束を
その芯に秘めて
見ろよ、秋田の使者だ
「見ろよ!ネカマの使者だ!」
「見ろよ、秋田の使者だ!」 パスタを投げる子供
飯を残す子供
味をつける子供
らっきょ投げる子供
ホーリーライス 聖なる米と呼んでくれた
握ってやった
ナンとでも呼ぶがいいさ俺には冷えない名前があるから
消えないオコゲがあるから
何度でも炊くがいいさ 俺には 消えない名前があるから
ツナマヨもうめぼしも全て詰め込んで
ミネラルもビタミンもすべて受け止めて 呼んでくれた
とぎ汁も米ぬかも全て詰め込んで
玄米も発芽も全て詰め込んで炊いてくれた
芯が残った俺にも
ホーリーライト、精白米と呼んでくれた
味があるとするならば
意味があるとするならば
この日の為に炊かれてきたんだろう
この食のために炊かれてきたんだろう
おちつけカブりすぎ
どこまでも走るよ
米は辿り着いた
新米の故郷に
農協の前まであと数キロだ
既に……既に?
研がれた 炊かれた すでに晩飯用意だ
炊き上がる間もなく 襲い来るカレーと炊き込み
負けるか 俺はホーリーライス
美味いか俺はホーリーライス
負けるか俺はホーリーライス
86420
千切れそうな手足を引き摺り
β化した手足を
なお走った
見つけた この田んぼだ
見つけた!この碗だ!
むすびを受け取った米どころは
むすびを食べた恋人は
もう動かない米の名に
もう白くない米のそばに らっきょ一つ加えて 釜で炊いてやった
コンポストに埋めてやった
聖なる米を
聖なる価格を埋めてやった
聖なる米を捨ててやった
>その姿から白米は>忌み嫌われていたなぜだ
歌 〜米米クラブ〜